首都直下地震に備え、東京消防庁は25日、管内全域で総合震災消防訓練を行った。今年は関東大震災の発生から100年の節目にあたり、24時間に及ぶ大規模訓練を8年ぶりに実施。震災発生時に想定される災害への対応力強化に努めた。
訓練には、職員1万8千人のほか消防団員らが参加した。多摩東部と都心南部を震源とする最大震度7の地震が起き、大規模火災が多数発生した想定で行われた。
江東区夢の島で行われた夜間訓練では、新宿管内で延焼拡大した火災を想定。海水を吸水して長距離の送水を行う訓練や広範囲での放水訓練などを実施し、職員らは対応を確認した。
新宿消防署の加藤央一(てるかず)災害対策調整担当課長は「震災時は都内各地で600カ所以上大規模な火災が発生するといわれている。小さな火を消すなど初期消火訓練を実施していただきたい」と都民に呼びかけた。