職員へのパワハラ・セクハラ疑惑が持たれている愛知県東郷町の町長。27日、不信任決議案が採決されたのですが、6人が反対して「否決」されました。反対の中には「選挙でお世話になった」という議員もいるといいます。
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27日朝、自ら運転して役場に来た愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)。その後、議場へ…。16人の町議全員が集まって開かれたのは、職員へのハラスメント疑惑をめぐる臨時議会です。
井俣町長(NNNが入手した音声)
「今、○○君がやってる仕事はさあ、パートのおばちゃんだってできるんじゃない? 3年勤めたら。じゃあパートのおばちゃんと同じ価値しかないの」
井俣町長(東郷町職員へのアンケート)
「いつ巨乳になって帰ってくるの?」
こういったパワハラ、セクハラを繰り返していたとされる問題で、不信任決議案が出され、審議が行われたのです。不信任案は、4分の3にあたる12人以上が「賛成」すれば可決となります。
高木佳子議員(不信任決議案に賛成)
「最も責任のある立場の町長が人の尊厳を踏みにじったという、冗談でも許されない行為がおきてしまいました」
山下茂議員(不信任決議案に賛成)
「一刻も速やかな退陣以外の選択肢などない」
賛成議員が失職を求める中、“町長派”だという反対議員からは、このような発言が…
加藤伸尚議員(不信任決議案に反対)
「確定した情報がない。あえて言いますが、今の段階で、被害者がいるのかすらもわからない」
さらに議会関係者によると、反対を表明した議員の中には、「選挙でお世話になった町長に恩義を感じている議員もいる」。また「議会解散したくない」「選挙になるのが嫌だ」という理由で反対した議員もいるといいます。結果、賛成10人、反対6人で不信任決議案は否決されました。
傍聴した町民は…
東郷町民
「もっと審議をしてからはっきりした方がいい」
「ご本人が認めているから事実もへったくれもない」
議会終了後、取材に応じた井俣町長は「不信任決議については議員の先生方の思いをしっかりと胸に受け止める」とし「進退については、第三者委員会の結論をもって判断する」と繰り返しました。
――今後 町長はどんなことを大切にしながら職員とコミュニケーションを?
井俣町長
「フランクでアットホームな環境は壊したいと思っていない。いろんな障害があるが、そういったものを乗り越えて、町のためにしっかりやっていけるものと信頼している」
(11月27日放送『news zero』より)