日大が文科省提出の報告書を公開~原因は「ウチのことはウチで収める組織風土」

日本大学はアメフト部の薬物事件の対応をめぐる問題で、ガバナンスの改善計画などを示した暫定の報告書を30日、文部科学省に提出しました。その後、公開された報告書では、問題の原因として「ウチのことはウチで収める組織風土」などがあったと分析しています。
薬物事件をめぐる問題で日本大学は30日、文部科学省に暫定のガバナンスの改善計画と関係者の責任の明確化と処分について報告し、内容をHPで公開しました。
アメフト部の薬物事件の対応をめぐる問題について、報告書ではまずその原因に言及し、日本大学に「ウチのことはウチで収める組織風土」があり、学内の各組織における「強固なムラ社会の意識」のもと、学内での情報の伝達や共有を阻害する「秘密主義」や「排外主義」があったことが原因だとしました。さらにこれらは日大全体に共通して見られ「組織風土の強固な悪しき基層を成している」と指摘しています。
その上で、個人的な要因として澤田副学長と酒井学長の判断と行為が根本的に誤ったものであったこと、林理事長も適切な対応や報告・監督を行うことができなかったことを上げています。
また、第三者委員会が取りまとめた報告書の内容を受け、今後、ガバナンスの改善に向けて各役職における責任の所在の明確化や危機管理体制の見直し、また内部統制が取れているかについて分析・評価をする部署を新たに整備するとしました。
一方、廃部の方針が示されているアメフト部については、今後、理事会などで協議したあと、学長決裁で最終的な決定がされるとした上で、仮に廃部となった場合は在学生と入部希望の入学生に対し、不利益が生じないよう対策を講じることを引き続き審議していくとしています。
そのほか、報告書ではアメフト部の薬物事件の背景として部員の寮生活の乱れがあったとし、競技部の学生寮における共通のルールを今後、作成するとしたほか、競技スポーツ部の管理体制の見直しや違法薬物の使用防止に向け研修会を開催することなどを盛り込んでいます。
日本大学は来週月曜日、12月4日に記者会見を開き、林真理子理事長と大学のガバナンス改善計画などの作成を進める検討会議のメンバーである久保利英明弁護士が出席し、今回の報告書について詳しく説明する見通しです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする