北方領土の早期返還を訴えるアピール行動が1日、東京・銀座で行われた。ロシアによるウクライナ侵攻で日露関係が悪化し、古里への渡航の機会も中断する中、「北方領土問題の早期解決を実現しよう!」と書かれた横断幕を先頭に、元島民ら約500人が「島を返せ」と叫びながら約1・6キロを行進した。
元島民の平均年齢は3月末現在で87・5歳。出発式で択捉島出身の鈴木咲子さん(84)=根室市=は「返還要求運動の火を消すことなく、北方領土問題の早期解決に向け力強く行進する」と決意表明した。
1945年12月1日に当時の安藤石典・根室町長が、連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥に「北方領土を米軍の占領下に置いてほしい」との陳情書を提出したことにちなみ、開催している。今回が16回目。【本間浩昭】