1966年に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人が殺害された事件で再審公判中の袴田巌さん(87)の第2次再審請求審で2014年に再審開始決定を出した当時の裁判長の村山浩昭氏(66)が2日、死刑を言い渡した1968年の確定判決内容について「(捜査批判するなど)無罪判決のようだった。異様だった」と回顧した。
大阪市で市民団体が開いた袴田さんの再審公判の模擬裁判員裁判イベントで語った。
村山氏は、確定判決が言い渡しの冒頭で、検察側が提出した袴田さんの供述調書45通のうち44通を「証拠能力がない」として排除したものの、死刑としたのは異様だったと指摘した。