西村経産相が万博の大屋根視察 「象徴になる」と必要性言及

西村康稔経済産業相は2日、2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)を視察し、約350億円を投じて建設が進む大屋根(リング)について「万博の象徴となる。着実に進めていただきたい」と述べた。大屋根を巡っては「世界一高い日傘」などと批判が相次いでいるが、改めてその必要性に言及した。
大屋根は1周約2キロ、高さ12~20メートルで、完成すれば世界最大級の木造建築物となる。既に3割が完成。西村氏は初めて大屋根に上り、日本国際博覧会協会(万博協会)の幹部から工事状況の説明を受けた。
西村氏はロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢などに触れ、「『多様でありながら、ひとつ』というテーマでこの輪の中にそれぞれの国のパビリオンが入る、素晴らしい考えだ」と語った。巨額の費用がかかる点に対しては「協会にコストダウンを徹底的に行うよう指導した」と明らかにした。
一方、建設準備が遅れている海外パビリオンについては、万博協会が提案している簡易型「タイプX」への移行も含め、「年内に一定のめどがつくように、マンツーマンでサポートしていく」と述べた。【藤河匠】

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