邦人拘束「じくじたる思い」=駐中国大使、離任会見で交流強化も訴え

【北京時事】垂秀夫駐中国大使は4日、北京の日本大使館で離任記者会見を開き、3月に北京で中国当局にスパイ容疑で拘束された日本人男性が解放されていない状況に「じくじたる思いだ」と述べた。
垂氏は、11月28日に初めてこの男性との領事面会に臨んだ理由について、任期中に解放を実現できなかった「おわびを伝える必要があった」と説明。「日本政府としてしっかり取り組んでいるというメッセージにもなる。この問題は風化させてはいけない」と強調した。
一方、日本から中国への渡航者が減ったことで、「等身大の中国を知る機会がなく、理解が深まらない」と指摘。官民の交流強化を訴えた。3期目の習近平政権が率いる中国で、首脳会談の重要性が増しているという認識も示した。
東京電力福島第1原発の処理水放出を受けた日本産水産物の禁輸措置については、「専門家同士の意見交換で着地点を見いだすことが大事だ」と語った。
[時事通信社]

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