兵庫県丹波市の竹やぶで、シカの脚と内臓が見つかりました。市によりますと、ワナにかかって動けなくなっているシカを、クマが食べた可能性があるということです。丹波市によりますと、11月22日、市内の竹やぶで、獣害対策のワナにかかったシカが、内臓を食い破られた状態で死んでいるのを地元の猟師が見つけました。さらに2日後の24日、同様の場所でワナにかかった別のシカの脚と内臓の一部だけが残されているのが発見されました。現場付近には、クマのものとみられるフンが見つかったことから、市ではシカを食べたのは本州に生息するツキノワグマと判断しています。市の担当者によりますと、クマは本来、ドングリなどを餌にしていますが、動けなくなった動物を食べることもあり、罠にかかったシカを狙ったとみられています。また、現場は民家から50メートルほどしか離れておらず、市は、シカの肉の味を覚えたクマが再び来るおそれもあるとしています。市は、住民に危険が及ばないよう、クマを捕獲する方針だということで、市の担当者は「ペットフードなど熊の餌になるようなものを野外に放置しないでほしい」と呼びかけています。12月6日に最新の情報を確認すると、その後新たな痕跡や被害、目撃情報はないということです。市などは、クマが、シカを襲った場所に固執していないとみて、広く注意を呼び掛けています。