京都市東山区本町通塩小路下ルのマンションで住人の岡田好次郎さん(82)が刺殺された事件で、岡田さんは倒れた状態で刺された可能性があることが5日、捜査関係者への取材で分かった。背中の刺し傷が心臓や肺に達し、現場に残された財布には数万円の現金が入ったままだったことも判明。京都府警捜査本部(東山署)は何者かが恨みや殺意を持って岡田さんを襲った可能性があるとみている。
捜査本部は同日、司法解剖の結果、死因は背中を数回刺されたことによる失血死だったと発表した。刺し傷の一部が心臓や肺に達していたという。死亡推定時刻は3日午後6~9時ごろとした。捜査関係者によると、遺体の状態や現場の状況から岡田さんは倒れた状態で鋭利な刃物のようなもので刺されたとみられる。
捜査本部によると、岡田さんが倒れていたマンション階段2、3階の踊り場付近には、岡田さん所有のショルダーバッグが落ちていた。バッグの中には財布があり、数万円が入っていた。部屋の中も荒らされていなかったという。
捜査本部の説明では、岡田さんは3日午後8時45分ごろ、マンション階段の踊り場で血を流して倒れているのを住民に発見された。現場には大量の血痕があり、心肺停止の状態だった。階段は外部からも立ち入ることができる。府警はトラブルの有無なども調べている。