フィリピンを拠点に「ルフィ」などと名乗る指示役らが主導していた特殊詐欺グループで「かけ子」をしていた26歳の女に対し東京地裁は懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
熊井ひとみ被告(26)は2019年、仲間とともにフィリピンから高齢者2人に「警察官」などと名乗ってウソの電話をかけ、キャッシュカードを盗んでおよそ410万円を引き出した窃盗の罪に問われています。
「ルフィ」らが主導していた特殊詐欺グループで電話をかける「かけ子」の役割だった熊井被告。
先月開かれた裁判で起訴内容を認め、「友人から海外で1か月のアルバイトがあると誘われた」「かけ子たちが怒鳴って電話しているのを見て恐怖を覚えたが逃げられなかった」などと語っていました。
検察側は「高齢の被害者らが懸命に貯蓄した老後の資金を奪い将来に対する不安、精神的苦痛を与えた」と指摘し懲役4年を求刑していました。
一方、弁護側は熊井被告がフィリピンで出会った共犯者との子どもを産み、育てていることから「服役させるべきではない」などと求めていました。