かみ合わぬ答弁に議場が荒れた。8日午後の参院予算委員会でも、松野博一官房長官は自身の政治資金パーティー券収入還流疑惑に関し「お答えを差し控える」の回答を連発した。岸田文雄首相も「捜査に影響を与えるため発言を控える」と防戦一方。同日午前の衆院予算委に続く内容のない答弁に、野党議員からは「衆院のコピペ」「事実を言えばいい」などとやじが飛び、議事はたびたび中断した。
松野氏は手元の資料に目を落とし、表情を変えずに同じ答弁を繰り返した。「私の政治団体に関しては適正に処理してきた」と答える場面もあったが、裏金づくりの実態を問う質問には口をつぐみ続けた。