岸田文雄首相は、自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー裏金問題を巡り、同派の閣僚4人を交代させる方針を固めた。後任の人選にも着手した。同派の副大臣5人、政務官6人と合わせ計15人を代える方向で調整する。事実上の更迭となる。党側では安倍派事務総長の高木毅国対委員長、同派の萩生田光一政調会長が交代する見通しだ。13日の国会閉幕後の週内実施を検討している。政権関係者が11日までに明らかにした。
立憲民主党は11日、安倍派の松野博一官房長官に対する不信任決議案を衆院に提出した。松野氏は1千万円超のキックバックを受けていたとされ、内閣の情報発信者としての役割を果たせていないとした。
安倍派議員は数十人が還流を受けていたとみられ、東京地検特捜部は派閥の事務方や議員秘書ら少なくとも10人以上から任意の事情聴取を進めている。派閥全体での裏金の実態解明を進める。
首相は11日の参院本会議で裏金問題を問われ「原因や課題を把握し、国民の信頼回復の観点から必要な対応を取りたい」と説明した。