子3人以上で大学無償化 政府、児童扶養手当を拡充

政府は11日、「次元の異なる少子化対策」の具体的政策と財源を盛り込んだ「こども未来戦略」案を公表した。3人以上の子どもを育てる多子世帯の経済的な負担を軽減するため、子ども全員を対象に2025年度から大学授業料など高等教育費を無償化すると新たに明記。低所得のひとり親世帯向けの児童扶養手当を拡充する。3兆円台半ばとしてきた追加財源は、年3兆6千億円程度となる。
こども未来戦略会議(議長・岸田文雄首相)で提示した。首相は「少子化は最大の危機だ。政府を挙げて取り組む」と述べた。6月にまとめた戦略方針が肉付けされ、財源を含む全体像が明らかになった。月内に閣議決定する。焦点は、公的医療保険料に上乗せ徴収する「支援金」の個人の負担額に移る。平均で月500円と見込むものの、一人一人の具体的な金額は示していない。
多子世帯は経済的な負担が特に大きいため、大学の授業料と入学金は「25年度から無償にする」とした。所得制限は設けず、授業料を国公立大は年54万円、私立大は年70万円を上限に補助。短大や専門学校も含める。

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