新型コロナ重症患者の人工呼吸器を一時停止したとして書類送検されていた元・大阪府立の病院勤務の医師について、大阪地検は嫌疑不十分で不起訴としました。おととし3月、大阪府東大阪市にある府立中河内救命救急センターに勤務していた男性医師（50）は、新型コロナで入院していた男性（当時60代）に対し、人工呼吸器を約2分間にわたって一時停止させた暴行の疑いで、今年9月に書類送検されました。当時、医師は警察の調べに対し、人工呼吸器を一時停止したことは認めた上で、「コロナウイルスの飛散なども考え、一時停止したのは仕方なかった」と話していました。大阪地検は12月15日付けで、医師を嫌疑不十分で不起訴処分としました。処分の理由について、「捜査の結果、暴行に認めるまでの事実が認定できなかった」としています。