北朝鮮ミサイル、73分で1000キロ飛行 被害確認されず 防衛省

防衛省は18日、北朝鮮が同日午前8時24分ごろ、平壌近郊から少なくとも1発の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の弾道ミサイルを北東方向に向けて発射したと発表した。ミサイルは同9時37分ごろ、北海道・奥尻島の北西約250キロの日本の排他的経済水域(EEZ)外の日本海に落下した。
最高高度は約6000キロ超で、飛距離は約1000キロ。通常より角度をつけて高高度に打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射したとみられる。これまでに航空機や船舶の被害は確認されていないという。
飛行時間73分間は、7月12日に発射された固体燃料式ICBMの74分間に次いで過去2番目の長さだった。
三宅伸吾防衛政務官は18日、同省で記者団に、通常の軌道で発射された場合、「弾頭重量によっては1万5000キロを超える射程となるとみられ、米国全土が射程に含まれる」と指摘。北京の大使館ルートを通じて、北朝鮮に厳重に抗議し強く非難したと明らかにした。
日本政府によると、北朝鮮は17日午後10時37分ごろにも、北朝鮮西岸付近から、弾道ミサイル1発を東方向に発射。ミサイルは最高高度50キロ程度で約400キロ飛行し、朝鮮半島東側の日本のEEZ外の日本海に落下したとみられるという。
岸田文雄首相は18日、同日発射されたミサイルが落下する前に「昨晩に続き北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。私からは国民に対する情報提供、安全確認を徹底するよう指示を出した」と話した。首相官邸で記者団に述べた。政府は18日、国家安全保障会議(NSC)を開いた。【源馬のぞみ、鈴木悟】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする