6年前、栃木県那須町で登山講習会に参加していた高校生らが雪崩に巻き込まれて死亡し、教師3人が業務上過失致死傷の罪に問われている裁判で19日、遺族らの意見陳述が行われ、「厳罰を望みます」などと述べました。
6年前の3月、那須町のスキー場近くで登山講習会中の県立大田原高校の生徒7人と教師1人が雪崩に巻き込まれて死亡した事件では、講習会の責任者だった教師3人が雪崩が発生する危険性を予見できたのに訓練を行い、生徒らを死亡させた罪などに問われています。
19日、行われた遺族らの意見陳述で、息子を亡くした奥勝さんは「親にとって子を亡くすことは、自らが死ぬことよりもつらいこと」「息子は未来を奪われ、その未来はこれからも私たちに深い傷を残し続ける」と述べました。
また、息子を亡くした髙瀬晶子さんは意見陳述で、ことし6月に判決が出た民事裁判で、教師ら3人などに支払いが命じられた賠償金について触れ、「賠償金が振り込まれた通帳を見て、涙がこぼれました。息子の命はこんなちっぽけなものだったのかと」と述べた上で、「事故と向き合おうとせず、反省もしない遺族の心を蔑(ないがし)ろにする被告人らを到底許すことはできない」とし、厳罰を求めました。
裁判は、来年2月に結審する予定です。