筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者への嘱託殺人事件で元医師山本直樹被告(46)が実刑判決を言い渡されたことを受け、亡くなった林優里さん=当時(51)=の父親(83)が19日、京都市内で記者会見した。「現場にいたのだから有罪は当然。見張り役で、手は下していないし、相当な判決だ」と語った。
優里さんと2001年8月に米ニューヨークへ一緒に旅行しジャズを鑑賞した思い出などに触れ、「娘はやりたいこともあったし、治したいという思いもあった」と強調した。亡くなった当日について、「ヘルパーさんの連絡で駆け付けた病院で、娘の心拍数が下がるのを見るのはつらかった」と振り返った。
来年1月に始まる医師大久保愉一被告(45)の公判では遺族として参加する意向を示し、「薬を入れる時に娘と目があったと思う。人を助ける人間が人を死に至らしめることができるのか、直接問いたい」と話した。
[時事通信社]