12月13日、中学3年生の少女(14)への不同意性交の疑いで、神奈川県警に逮捕された一般社団法人「浄霊ヒーリング協会」代表の関伸太郎容疑者(49)。被害に遭った14歳の村松理央さん(仮名)が、「 週刊文春 」の取材に90分にわたって応じ、関容疑者から受けた性加害、そして現在の心境について初めて明かした。
全国紙社会部記者が説明する。
「関は今年9月4日の未明に、横浜市西区のホテルで、14歳の少女に性的な暴行を加えたとして、不同意性交の疑いで逮捕されました。関は『14歳であることは知っていたが、何度か食事をしたり会ったりした延長で性交をした』と容疑を認めています」
「メシア代行」を名乗り“浄霊“を行っていた
関と浄霊ヒーリング協会について、元会員が語る。
「世界救世教の教祖である岡田茂吉をメシアと崇め、地上天国の建設を謳っていました。関は、自らを『メシア代行』と称して手かざしによる“浄霊“を行っていた。会員はご利益があるとされるペンダントを“御拝受”と言って買わされる。その『光ペンダント』購入者のLINEグループがあり、最近まで1300人以上が入っていたので、その子供も含めると信者は2000人はいたんじゃないでしょうか。全国19カ所に支部があり、カフェや農場も運営していました」
理央さんは、2021年から母親と共に協会と接点を持つようになった。
本人が告白する。
「最初は胡散臭いと感じていました。でも、岡田茂吉の言葉が書かれた『御神書』には医学や心理などが記されており面白かった。近くのスクエア(支部)に御神書を読むために通うようになりました」
最初の事件が起きたのは、昨年10月、滋賀県近江八幡市での収穫イベントに参加したときのことだった。協会が所有する一軒家に宿泊する際、2階の寝室にある彼女のベッドに、なぜか関が横たわっていた。
ベッドに引きずり込まれ、私のつなぎのベルトを外し…
理央さんに気づいた関は、「寒いでしょ。こっちにおいでよ」とベッドに誘った。無言で答えないでいると、急に腕を掴んできたという。
「ベッドに引きずり込まれたんです。最初にお腹を触られて、胸を触り始めてきたので、『次触ったら、手に釘を打ちつけます』と言ったら、『フフフ』ってずっと笑っているんですよ、あの人。手で押さえられているから、逃げようにも逃げられない状況で。それから私のつなぎのベルトを外し始めた。パンツの中まで触ってこようとしたので、『本当に気持ち悪いですよ。やめてください』と言ったのに……」
「一般の信者のみんなに目を覚まして欲しい」
理央さんが現在の心境を明かす。
「やっぱりすごく後悔はありますし、悔しいし、悲しいし、裏切られた気持ちでいっぱいです。洗脳されていた最中は、なんとも思えなかったんですよ。私がおかしいと思うこと自体が邪心じゃないかと。『間違ってると思ったほうが悪だ』ってセミナーでずっと言われていたので。
一般の信者のみんなに目を覚まして欲しいという気持ちがあります。協会には純粋な人が多いので。こんな詐欺のようなことをやっている幹部をずっと信じているのはかわいそうだし、人生を無駄にしてほしくないという思いがあります」
理央さんは現在、医師のカウンセリングを受けているという。
12月21日(木)発売の「週刊文春」では理央さんのインタビューを掲載。性加害におよぶ関容疑者の手口の詳細を明かしている。また12月20日(水)配信の「 週刊文春 電子版 」では、関容疑者から送られたLINEのメッセージや、協会幹部の“隠蔽指示LINE”、さらに逮捕前の関容疑者の祈祷シーンが収められた動画などを公開している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年12月28日号)