政府は、「マイナ保険証」への移行に伴い、現行の健康保険証を来年12月2日から新規発行を停止し、原則廃止する方針を決めた。廃止後も最長で1年間は発行済みの健康保険証は使える。22日にも閣議決定する。
来年12月2日以降もマイナ保険証に切り替えない人に対しては、健康保険証の代わりとなる資格確認書を発行。有効期限は最長5年とする。
マイナンバーカードと保険証を一体化させるマイナ保険証を巡っては、今春以降、個人情報を誤って他人にひも付ける問題が相次いで発覚。政府のマイナンバー情報総点検本部で総点検完了のメドが立ったとして、来年秋に現行の保険証を廃止する方針を明らかにしていた。
今年6月に成立したマイナンバー法などの改正法で、現行の保険証は来年12月8日までの廃止が決まっていた。政府は自治体や医療機関などに準備期間が必要だとし、期限直前の12月2日に廃止することにした。
一連のトラブルにより、マイナ保険証の利用率は10月時点で4・49%にとどまっている。【村田拓也、中川友希】