鳥インフル、ハエが運ぶ? 九大調査、防虫対策も

鳥インフルエンザウイルスを運んでいるのはハエの可能性―。九州大大学院農学研究院の藤田龍介准教授(衛生昆虫学)らの研究チームが28日までに、こんな調査結果を明らかにした。今季も既に全国で80例の野鳥感染が確認され、養鶏場への拡大に警戒が強まる中、防虫ネットの利用を呼びかけている。
研究チームは昨年12月、鳥インフルエンザが確認された鹿児島県出水市の約30カ所で採取したオオクロバエ約650匹を分析。最も多かった地点では約15%のハエの消化器官から鳥インフルエンザウイルスを検出した。
ハエが感染した野鳥のふんや死骸からウイルスを取り込み、媒介している可能性があることが分かった。
国内各地に生息するオオクロバエは体長1.5~2センチ。産卵期の冬場に栄養を求めて鳥のふんや動物の死骸にたかる。1日の移動距離は1~2キロで鶏舎周辺でもよく見られるが、普段は隠れているので人の目に付きにくいという。

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