県は1日、群馬県高山村の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザの感染が確認されたと発表した。養鶏場での鳥インフルエンザの発生は今季国内5例目。
県は同日午前9時、自衛隊に災害派遣を要請するとともに、この養鶏場で飼育されている採卵鶏約36万羽の殺処分を開始した。7日までに処分を終える予定。家畜伝染病予防法に基づき、半径3キロ圏内の3農場約6万羽の移動と、半径3~10キロ圏内の7農場約3000羽の搬出を制限した。
県によると、昨年12月31日午前、同養鶏場から吾妻家畜保健衛生所に「死んだ鶏が増えた」との通報があり、同日午後に簡易検査で陽性が判明。その後の遺伝子検査で高病原性のH5亜型だと分かった。感染した鶏の肉や卵は市場に出回らず、食べても人に感染することはないという。
国内の養鶏場では今季、これまでに佐賀、茨城、埼玉、鹿児島の4県で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されている。群馬県内での発生は昨年1月以来。【西本龍太朗】