北九州市小倉北区の鳥町食道街で3日午後に発生した火事は、火が収まるまで約13時間かかりました。木造家屋が連なる現場で起きた火災でした。
◆「激しい炎と煙が」
RKB岩本記者「北九州市の商店街です。商店が立ち並ぶこの一帯で、激しい炎と煙が上がっています」
煙と共に、激しく燃え上がる炎。隣の建物からは、消防の職員が消火活動にあたっています。
3日午後3時過ぎ、北九州市小倉北区魚町にある「鳥町食道街」の飲食店から、火が出ました。(爆発音)
現場はJR小倉駅前の近く。付近のアーケードには煙が充満し、騒然となりました
◆「店は多分もうだめ……」
「娘の店があって……娘はもうショックで。多分、もう無理でしょう、これは。ガラスも割って中に放水するでしょうから。もうだめですね」
「食道街のうなぎ屋さんが『だめだろう』とおっしゃっていました。木造が多いから」
近くのホテルに宿泊している人「燃え移る心配はないだろう、ということだったけど、『火の手が迫ってきたから(ホテルを)出て下さい』と。初めてだから怖いです」
「よい話が全くなくて。地震とか。悲しいだけ」
RKB岩本大志「火災から3時間が経過しましたが、今も激しい炎と煙が立ち上がっています。現場では消防による消火活動が続いています」
火は周辺の店舗に燃え広がり、発生から約13時間が経った4日午前4時ごろに、ほぼ消し止められました。
◆一夜明けて分かってきた惨状
RKB岩本大志「北九州市の鳥町食道街です。一夜明けた現場ではがれきが散乱しています。焦げ臭いにおいもまだ立ちこめています」
消防によりますと、この火事で約35店舗(2900平方メートル)が焼けたということです。鳥町食道街は22店舗全てが被災しました。けが人はいませんでした。
周辺の店舗の関係者「呆然としている状態です。とりあえず(中に)入ってみないとどこまで被害が及んでいるか分からない」
◆取材中にも「また爆発音が……」
鳥町食道街は、戦後まもなくの1945年に造られたと言われる飲食店街です。中には北九州市の庶民の味「小倉焼うどん」発祥の店、だるま堂もありました。
だるま堂 竹中康二店主「鳥町食道街は古いお店があって、もちろん木造ですし……すごいですね、黒煙が。また爆発音が……何とも言えないですよね。収まらないですね、中々。明日から年明けで営業する予定だったので、何ともですね……元日から2日と災害が続いて、まさかこんな身近でまたあるとは思わなかった」
◆木造店舗の密集地だけに……
北九州市は「魚町火災緊急対策本部」が立ち上げられ、武内市長が現地を視察しました。
北九州市 武内和久市長「言葉にならない。この焼け焦げた臭いと真っ黒に変わった街の姿に、胸の詰まる思いです。旦過市場の火災以降、防火活動の強化を進めてきた中で。火災が起きたことは残念でなりません」
北九州市消防局は「木造家屋が連なり通路が狭いことから、消火活動が難航した」と話しています。