「ウチダヒロシ」名乗り、神奈川で数十年間勤務か 連続企業爆破の「桐島聡」名乗る男

昭和49~50年に発生した連続企業爆破事件に関与したとして指名手配されている過激派「東アジア反日武装戦線」の「さそり」グループメンバー、桐島聡容疑者(70)とみられる男が、「ウチダヒロシ」の名前で神奈川県内の工務店に数十年間勤務していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁公安部はDNA型鑑定で身元の特定を進めるとともに、男が桐島容疑者と確認された場合は、逃亡中の足取りや、支援者の有無を調べる。
捜査関係者によると、男は工務店に住み込みで勤務。今月、同僚に付き添われて入院した。その際、健康保険証は持っていなかった。当初は病院でも「ウチダ」を名乗っていたが25日、自ら「桐島聡」と明かし、「最期は本名で迎えたい」などと話したという。男は末期がんで重篤との情報もあり、公安部は任意での捜査を続ける。
桐島容疑者は連続企業爆破事件のうち、昭和50年4月に東京・銀座の韓国産業経済研究所で爆弾を爆発させたとして、爆発物取締罰則違反容疑で同年5月、指名手配された。同月に実家に電話があって以降、正確な足取りはつかめていない。
連続企業爆破事件に関わった東アジア反日武装戦線のメンバーは10人全員が特定されているが、桐島容疑者だけが一度も逮捕されずに逃亡生活を続けている。

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