桐島聡容疑者名乗る男死亡「捕まらなかった要因は…」警視庁元鑑識課捜査員が見解示す

元警視庁捜査員の戸島国雄氏が29日、TBSテレビ系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演。重要視名手配されていた桐島聡容疑者(70)を名乗る男がこの日早朝に入院先で死亡した件について話した。
今月25日、桐島容疑者を名乗る男を神奈川県内の病院で確保。男は「桐島聡です」と名乗り「最期は本名で迎えたい」と話しており、警視庁公安部が事情聴取していた。桐島容疑者は指紋の登録がなく、DNA鑑定などで親族と照合する必要があり、結果はまだ出ておらず、自白はあったものの、現状「桐島容疑者を名乗る男」としか特定できていない。
戸島氏は警視庁刑事部鑑識課写真係に所属し、鑑識課在職中に千枚以上の似顔絵を作成した経歴を持つ。戸島氏は「亡くなったその人が(桐島容疑者を)認めていても、それに対象するこれだ、っていう証拠がない。簡単にやると人まちがいになってしまう。証拠があればいいけど一切ない」と話した。
戸島氏は「このグループは(メンバー間で)接触とか横の連絡を電話とかでとっていたかもしれないけど、なるべく顔合わせしない。遠くに離れていても近くにいても、この連中はこころえていた、接触しないように。それが捕まらなかった要因と思う」と話した。
男は「内田洋(うちだ・ひろし)」という名前で数十年前から神奈川県藤沢市の工務店で住み込みで働いていた。男は約1年前から末期の胃がんと診断され、通院していた。健康保険証や運転免許証は持っておらず、自費で診断をうけていた。
桐島容疑者は、爆発物取締罰則違反で指名手配しており、1974~75年にかけて計11件の連続企業爆破事件を起こした過激派「東アジア反日武装宣戦」のメンバー。75年に容疑者8人が一斉逮捕されたが桐島容疑者は逃亡を続けていた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする