【速報】国際ロマンス詐欺で元巡査の女に有罪判決「警察官という立場を顧みず報酬目当て」 佐賀地裁

速報です。
外国人になりすまし、甘い言葉で現金をだましとる国際ロマンス詐欺に加担した罪で起訴された大阪府警の元巡査の女に対し、佐賀地方裁判所は懲役3年の求刑に対し、懲役3年・執行猶予4年の判決を言い渡しました。
判決を受けたのは、大阪府警西成警察署に勤務していた元巡査・大谷優璃菜被告(25)です。
大谷被告は、去年7月から8月にかけ、詐欺グループと共謀しカナダ人の男性医師になりすまし、佐賀県内の50代の女性とSNS上でやりとりして、現金20万円をだましとったなどの罪に問われていました。
岡﨑忠之裁判官は判決で、詐欺の被害は合わせて2件、90万円にのぼると認定し、みずからもロマンス詐欺の被害に遭ったことがありながら、借金の返済に困り、共犯者の誘いを受けるなどして、現職の警察官という立場を顧みることなく報酬目当てで犯行に加担し、身勝手な動機や経緯に特に酌むべき事情は見当たらないと断じました。
さらに、従属的な関与にとどまる面があるとはいえ、被害者から振り込まれた現金を暗号資産に替えて詐欺グループに送金するという重要な役割を果たし、実際に多額の利得を得ていて厳しい非難を免れないと指摘しました。
そのうえで、被害者に全額を弁償することで示談が成立していて、事実を素直に認め、二度と同様のことをしないと誓い反省の態度を示したことや、懲戒免職処分を受けたことなど考慮すべき事情が認められるとして、今回に限り刑の執行を猶予し、社会での更生の機会を与えるのが相当と判断したとしています。
先週、佐賀地方裁判所で開かれた初公判では「SNSで、アメリカ在住の韓国人の男性から甘い言葉や愛しているという言葉が多々あるようになり、プレゼントを送りたいと言われた」「送るのに金が必要と言われて70万円だまし取られました」と、自身も国際ロマンス詐欺の被害者だったことが明らかになりました。
被害後に、この詐欺グループの女から「被害金を取り戻すことができる」などと誘われ、グループに加害者として加わったということです。
法廷で大谷被告は「やめたい気持ちもあったが、金がなく、報酬に目がくらんでしまった」「母も父も金がない、余裕がない と言っていて、相談しにくかった」と語っていました。
検察は懲役3年を求刑し、一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求め即日結審していました。

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