首都圏大雪、298人けが 東京・千代田9cm・横浜4cm

東京都心を含む関東甲信で降った大雪で、首都圏では6日も降雪による転倒などが相次いだ。雪によるけが人は298人に上り、一部の交通機関でも乱れが出た。
気象庁によると、大雪は6日朝には峠を越えたといい、東京23区を含め関東甲信に出ていた大雪警報はすべて解除された。
6日朝の主な地点の24時間降雪量は、長野市で31センチ▽甲府市で12センチ▽前橋市で11センチ▽東京都千代田区で9センチ▽さいたま市桜区で8センチ▽横浜市中区と宇都宮市で4センチ▽千葉市中央区で3センチ▽水戸市で1センチ――となった。
7日午前6時までに予想される24時間降雪量は、甲信地方で10センチ▽関東北部の山地で5センチ▽関東北部の平地で3センチ▽関東南部の平地で1センチ――となっている。
各地の消防などによると、5~6日に確認されたけが人は、東京都143人▽埼玉県77人▽神奈川県39人(重傷5人)▽千葉県34人(重傷5人)▽山梨県3人▽栃木県と群馬県1人――の計298人。東京都足立区で6日午前7時ごろ、出勤途中の40代男性が雪で滑って転倒し、左脚の骨を折って搬送されたという。
JR東日本によると、首都圏を走る7路線は運休や遅れで、5~6日にかけて約19万6000人の足が乱れた。中央線では雪による倒木などの影響で、山梨、長野両県にある6駅に停車していた特急「かいじ」と「あずさ」の計6本の乗客約1700人が車内で一夜を明かした。いずれも10時間以上にわたってほぼ動けない状態となったという。6日朝になって徐々に動くようになったが、大月駅に停車していた特急では、乗客1人が体調不良で救急搬送された。
関東甲信の高速道路は6日も首都高速道路や東名高速道路、中央自動車道、関越自動車道など広い範囲で通行止めとなった。高速各社は対応が済んだ区間から順次解除している。
空の便では日本航空が6日午前7時台の仙台―新千歳間など国内線3便と国際線1便を欠航したほか、全日空も6日朝から午後にかけて、羽田発着便を中心に国内線26便と国際線1便を欠航した。
受験生にも影響が出た。6日に入試を予定していた東京都内の私立大では、大雪の影響による交通機関の乱れにより、30分~2時間程度試験を遅らせる対応を取った。
約2000人が受験する上智大四谷キャンパス(千代田区)では、6日午前9時ごろまでに受験生数人から試験開始時間の同10時までに到着できないとの連絡があった。同大は遅れた受験生について、同11時以降に試験を実施することを決めた。都内の学習院大や駒沢大、東京家政大でも試験の開始時間を遅らせる対応を取った。【巽賢司、村田拓也、菅健吾、岡礼子、松井聡】

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