自民党全議員376人を徹底調査「政治資金パーティーぼろ儲け政治家」ランキング 岸田首相は1.3億円の利益で2位

自民党派閥の「政治資金パーティー裏金問題」がここまで批判されてなお、実態解明や政治改革に踏み込む気がまるでない岸田文雄・首相。結局、自民党の政治家たちは、パーティーという「甘い汁」を手放す気がないのだ。誰がどれだけ集めているのか、白日の下に晒す。
これは法の抜け道
岸田首相が「先頭に立つ」と大見得を切った自民党の裏金調査は杜撰そのものだった。
公表した裏金議員リストは安倍派と二階派の82人分のみ。野党に「不十分」と批判され、自民党は全議員を対象にアンケート調査することにしたが、質問項目はたったの2問。政治資金収支報告書への「記載漏れ」の有無と、記載漏れの金額を記入させるだけの内容だ。
こんなアンケートで「政治とカネ」の問題を解明することなどできるはずがない。岸田首相に本気で取り組む気がないのは明らかだ。
ならば、本誌・週刊ポストが明らかにする。
今回の自民党の裏金事件の根底にあるのは、政治資金パーティーが持つ「相手の名前を明らかにしないで一度に多額のカネを集めることができる」という“脱法性”だ。政治資金研究の第一人者、岩井奉信・日本大学名誉教授が指摘する。
「政治資金パーティーそのものが、政治資金規正法の抜け道です。企業・団体献金や個人献金には厳しい規制がある。5万円以上の寄附は政治資金収支報告書で氏名を公表しなければならないし、寄附金の上限や1社あたりの総額も制限され、国から補助金を受けている企業は寄附禁止、公共事業の受注企業も国政選挙に関して寄附できない。
しかし、政治資金パーティーの会費は、『催事に参加する対価』であって寄附ではないとされているから、そうした企業からもカネを集めることができるわけです」
自民党の派閥や議員は政治資金パーティーという“隠れ蓑”を使って事実上の政治献金を集め、さらに収入の一部を隠して裏金にしていた。自民党がアンケート調査した「記載漏れ」の金額は氷山の一角であり、政治資金パーティーの全体像を明らかにしなければ問題の本質は見えない。
そこで本誌は自民党の衆参376人の国会議員全員の2022年分の政治資金収支報告書を調査し、政治資金パーティーの実態を分析した。
別掲のリストは、議員ごとの年間のパーティー収入から費用を引いた「利益総額」の上位30人のランキングである。
首相は“闇パーティー”も
トップ3はいずれも大物議員だ。
1位は武田良太・元総務相。裏金事件渦中の昨年12月にも政治資金パーティーを開き、「パーティーは重要な政治活動」と言ってのけた議員だ。二階派事務総長を務め、同派の裏金事件では派閥から受けた寄附1172万円の不記載が発覚している。

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