愛知県大治町のマンションで昨年9月、女性会社員(当時40歳)が刺されて死亡した事件で、名古屋家裁は殺人の非行内容で送致された中学2年の長女(14)を第1種(初等・中等)少年院送致とする保護処分を決定した。決定は19日付。
田中聖浩裁判長は決定理由で「少年審判であらわれた諸事情からすると要保護性は相当に高い」と指摘。「問題性を改善するには、少年院で十分な時間をかけて体系的な矯正教育を施すことが必要」とし、少年院送致が相当と判断した。
事件は2023年9月6日未明に発生。女性は居間に敷かれた布団の上で倒れており、血の付いた包丁がそばに落ちていた。駆け付けた警察官が別の部屋にいた長女に「お母さんを刺したのか」と尋ねると、無言でうなずいたという。女性は約4時間半後に搬送先の病院で死亡した。【田中理知】