木刀手に「殺すぞ」住民を脅迫か 画家の58歳男を逮捕・起訴 風呂のぞきも…7年前から“異常行為”

愛知県名古屋市の集合住宅で「殺すぞ」などと付近の住民を脅迫したとして、58歳の画家の男が逮捕・起訴されました。男の異常な行為は、7年も続いていたということです。
「出てこいや!」
「おい出てこい! 殺すぞお前!」
防犯カメラに映っていたのは、真夜中の集合住宅で暴言を吐く男です。手には木刀を持っていました。手すりや地面に何度もたたきつけ、金属音が響き渡ります。
「どっちにしろお前殺されるんだぞ、俺に」
「なんだこのてめぇ、出てこんか!」
「えんま大王および…王が…に落として二度と三途(さんず)の川からはいあがること…」
通路にしゃがんでは「えんま大王」「三途の川」などといった言葉を、大きな声で叫んでいました。

住民
「睡眠とらないといけないのに、そんなときに騒がれると迷惑」
自治会役員
「誹謗(ひぼう)中傷がメイン。(住人は)怖くて近寄りたくないとか。(引っ越した人は)10人以上いると思います」
迷惑行為を繰り返すこの男は、画家の柿本英雄被告(58)。集合住宅で住民に対し凶器を示し「かっ殺すぞ、お前」などと脅迫した、暴力行為等処罰法違反の罪で逮捕・起訴されました。
7年前から始まったという迷惑行為。最初は柿本被告が住む階で、夜中に大声で叫ぶなどの行為だったといいます。中でも攻撃の対象になったのは、柿本被告と同じ階に住む男性。柿本英雄被告から「あなたの娘を絵のモデルにしたい」と相談されたといいます。
被害者
「娘に聞いたら即答でいやだって。断ったら、それがきっかけだったと思います」
画家の柿本被告は、普段から住宅のエレベーターホール前のスペースで絵を描いていて、苦情が相次いでいたといいます。
そして、通りかかる人に「この絵どう思う?」と、頻繁に絵の評価を求めていて、思い通りの評価をもらえないと怒りをあらわにしていたといいます。
被害男性が娘の絵のモデルを断った後、行為はさらにエスカレート。風呂場をのぞき込まれることも多々あり、黒い布で覆う工夫もしていました。
住民の通報で警察がかけつけても、「バカ! アホ!」と警察に暴言を吐いていました。

証拠を残そうと被害男性や自治会が防犯カメラの映像などを集め、活動を続けた結果、今回の逮捕につながったということです。
被害男性
「(まだ)思い出しますね。ちょっとでも声がするとやつが来たって。やっぱ怖いですよ」
逮捕時、柿本被告は「やったことに間違いありません」と容疑を認めていたということです。

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