【速報】京都大学「吉田寮訴訟」学生側が控訴 1審は一部の寮生のみ住み続けることを認めた判決

京都大学「吉田寮」の明け渡しを求めて、大学が学生たちを訴えた裁判。京都地裁は2月16日、京大側の主張を一部退けました。2月28日、判決を不服として、学生側が控訴しました。 1913年に建築された京都大学の吉田寮。日本最古の学生寮とされ、ここに住む学生たち自身の話し合いで運営されてきた“自治寮”です。築111年の「現棟」と、9年前に建てられた「新棟」からなり、定員は計約240人。寮費は光熱費込みでひと月約2500円です。吉田寮は大学が提供する福利厚生施設であるだけでなく、食堂などでの学生同士の交流を重んじる共同体の拠り所でもあります。 寮の運営方針をめぐっては創設当初から自治会と大学の間で話し合いが行われてきましたが、大学側は2017年、建物の一部が老朽化し耐震性に問題が生じているとして、全ての寮生の退去と新規入寮募集の停止を要求。代わりの宿舎を提供するとしたものの、一部の寮生は「代わりの宿舎では真に代替的とは言えない」として退去を拒み、話し合いの再開を求めました。ところが、大学側が「要求に応じなかった学生たちが寮を不法占拠している」などとして退去を求め、現棟に住む学生たちを訴えたのです。 2月16日に京都地裁は「寮生らは自治会による自主運営に大きな意味を見いだして入寮しており、代わりの宿舎を提供するからといって、目的が達成されたとは言えない」などとして、2017年12月までに入寮している学生については立ち退きを求めないとする判決を言い渡していました。

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