利尻山雪崩死亡事故 雪崩の発生は「スキーによる人為的なもの」か 専門家による現地調査

女性1人が死亡した北海道・利尻山の雪崩事故。5日、発生原因などを調べるため専門家らが現地調査に入りました。
北海道の日本海側北部にある利尻島。島のほぼ中央部に位置するのが利尻山です。
3日、利尻山の東側斜面で発生した雪崩。男性ガイド2人と、ツアー客6人の合わせて8人のうち、7人が巻き込まれました。
この事故で、帯広市の中島真理子さん・44歳が死亡。ほかに20代の男性ガイドが足の骨を折る重傷を負い、客の40代の女性2人も軽いけがをしました。
鈴木麻友記者)
「こちらにはツアー会社の関係車両がいくつか止まっています。この林道の先で雪崩が起き今調査チームが検証を行っています」
事故をうけて行われた、専門家らによる現地調査。下山した調査チームのメンバーが取材に応えました。
日本雪氷学会雪崩災害調査チーム佐々木大輔さん)
「規模は幅が約80メートル~100メートルくらい、水平距離にして700メートルくらい。標高差にして300メートルくらいの規模ということ比較的大きい雪崩だったのかなという風に思います」
今回起きたとみられるのが「表層雪崩」という現象です。
「表層雪崩」は雪の層の上に、さらに新たな雪が積もり上の部分だけが落ちて起きると言われています。
鈴木麻友記者)
Qよく北海道ではスキーで横切った時に、その下がガサッと崩れてしまうということをよく聞くんですが…?
日本雪氷学会雪崩災害調査チーム佐々木大輔さん)
「それは(今回の雪崩は)人為的なものだろうといま考えています」
ツアー会社が雪崩の発生を予想することは可能だったのでしょうか。専門家の見解は。
日本雪氷学会雪崩災害調査チーム佐々木大輔さん)
「複数のグループが入っていましたので、とても難しい問題だなと思いますけど、僕個人としても非常に難しい判断、予見をするという部分では非常に難しかったのではないかなと思います」
警察は、安全管理に問題がなかったかツアーの主催者や参加者などから話を聞くとともに業務上過失致死傷の疑いも視野に、調べを進めています。

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