政府は5日、16歳以上を対象に自転車の交通違反に反則金を科すことなどを盛り込んだ道路交通法改正案を閣議決定した。改正法が成立すれば、公布から2年以内に施行される。
警察庁によると、新たな制度は軽微な違反に「青切符」を交付し、納付されれば刑罰を科さない仕組み。対象は信号無視や一時不停止、遮断踏切への立ち入りなど112種類で、反則金の額は5000~1万2000円程度の見通し。
青切符の交付は、違反行為を継続したり歩行者に危険を生じさせたりした場合に限り、酒酔い運転やあおり運転など24種類の悪質違反は、刑事処分対象の「赤切符」で対応する。
また、車が自転車の右側を追い抜く際、十分な間隔がない時には安全な速度での走行を義務づける。自転車にもできる限り左側を走るよう求め、それぞれの違反に罰則を設ける。
このほか、自転車の酒気帯び運転を「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」とする罰則を新設。自転車を運転中にスマートフォンを使用する「ながら運転」も全国一律で禁止する。