愛知県の大村秀章知事が会長を務める芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」実行委員会が名古屋市に未払いの負担金を支払うよう求めた訴訟で、名古屋市の敗訴が確定したのを受け、会長代行の河村たかし市長は7日の臨時記者会見で「市長の税の使い方の裁量権について何も判断していない。強い政治性を帯びた展示内容でも市長は何も言えないのか」と憤った。
未払いの負担金に遅延損害金547万円を合わせた約3920万円は、遅延損害金が膨らむのを避けるため昨年1月に「仮払い」している。遅延損害金と訴訟費用を合わせ約800万円の支出となるが河村市長は「ああいうこと(企画)をやるのが当たり前ではないと日本中に主張でき、納税者にとってもよかった」と述べた。
愛知知事「当然で妥当な判決」
一方、大村知事は「当然の判決であり、妥当な判決だということで、私共の意見がすべて取り入れられた」とコメントした。【川瀬慎一朗、酒井志帆】