大震災の津波に耐えた岩手・岩泉の「希望の松」、根元から倒れる

東日本大震災の津波に耐えた岩手県岩泉町小本の一本松「未来につなぐ希望の松」が、倒れていたことがわかった。管理する県宮古農林振興センターが町から連絡を受け、5日に確認した。根元が腐っていたといい、2月末の暴風雪の影響で倒れたとみられる。
同センターによると、震災前は同町に約2.4ヘクタールの松林が広がっていたが、津波で大半が流失。わずかに残った木も枯れ、2015年頃には、この1本だけになっていた。今後は、地元の意向を踏まえて対応を検討するという。
一本松は高さ約18メートルで、22年には復興庁や被災3県などで作る「震災伝承ネットワーク協議会」によって「震災伝承施設」に登録された。
周知活動に取り組んできた小本地域振興協議会の竹花敏明・前会長(79)は「復興のシンボルだったのでとても残念。震災を風化させないように後世に伝えていきたい」と話した。

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