北海道小樽市消防本部に勤務する50歳代の男性職員が、職員でつくる任意団体「小樽市消防職員行政研究会」の会費など約1000万円を着服した疑いがあることが19日、わかった。北海道警小樽署が横領も視野に任意で調べている。
研究会や市消防本部などによると、男性職員が8日、小樽署の交番に「研究会の金を使い込んだ」と自首したという連絡を受けた研究会が、会費などを積み立てている複数の預金口座を調べたところ、残高計約1100万円のほとんどがなくなっていた。
男性職員は2013年から研究会事務局長として、一人で会計事務を担当していた。コロナ禍などで会計監査が行われていなかった21年10月以降に着服が行われたとみられる。
研究会は、労働組合の結成が認められていない消防職員の「団結権」獲得や待遇・職場環境の改善を求めて活動する団体で、会員は現在約200人。