外国人男性が1.3億円の詐欺被害 母国の大使館職員名乗られ

神奈川県警神奈川署は1日、外国籍で50代の男性会社員=横浜市神奈川区=が母国の大使館職員を名乗る男らに約1億3700万円をだまし取られたと発表した。同署は日本で暮らす外国人を狙った手口とみて、詐欺容疑で捜査している。県警によると、県内で発生した特殊詐欺の被害額としては過去最高規模という。
署によると、2023年10月27日、男性宅に大使館職員を装った男から「海外に送った荷物の個人情報が漏えいしている。日本の警察に相談した方がいい」などと母国語で電話があった。日本や母国の警察官を名乗る人物に電話が転送され、「別事件の容疑者になっている。保釈金を払わないと刑務所に入ることになる」と脅され、保釈金名目で6000万円を要求された。
男性は同年11月2日以降、数回にわたり指定口座に計6000万円を入金。その後も携帯電話のショートメールで「金額が足りない」などと要求され、24年2月7日までに計24回にわたり個人や法人名義の15口座に計1億3700万円を振り込んだ。
男性は3月上旬、神奈川署に「相手と連絡が取れなくなった」などと相談し、被害が発覚した。男性が違法行為に関与した事実は確認されていないが、大使館職員を名乗る男らの話を信じ込んだという。【柿崎誠】

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