「紅麹」サプリを服用した人の健康被害 日本腎臓学会の調査で分かったこと 尿が「泡立つ」「普段と色が違う」に注意

(若狭敬一キャスター)小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントに関する問題、身近で買えるサプリだったということもあり影響が広がっています。
その一方で、サプリから検出されたといわれる「プベルル酸」が、なぜ混入したのか。また人体にどんな影響があるのかも、まだ分かっていません。
大石さん、ここまでに言えることは何でしょうか?
(大石邦彦アンカーマン)まず大前提として、原因は今も分かっていません。
ただ少しずつ分かってきたこともあります。
日本腎臓学会の調査結果によりますと、47例の健康被害が確認されていて、ほとんどが「紅麹コレステヘルプ」を服用していた患者なのですが、1例だけ「ナイシヘルプ+コレステロール」というのがあったということです。
そしてポイントは患者の年代で、40歳から69歳の方が9割でした。
ただ考えてみると「内臓脂肪を減らそうか」と考えるのは、この年代かという気もします。
そして患者の半数以上が初診時に訴えたのは「倦怠感」や「尿の異常」、そして「腎機能障害」でした。
主な病変としては「尿細管間質性腎炎」、「尿細管壊死」、「急性尿細管障害」があげられているんです。
(若狭キャスター)腎臓に異常が出ると、体にはどんな影響があるんでしょうか?
(大石アンカーマン)腎臓というのは私たちの体にとって大事な機能を持っています。
ソラマメの形をしている臓器で、分かりやすく言うと「汚れた血液をきれいにするところ」、ろ過装置みたいな臓器なんですね。
その腎臓にある尿細管というのは、必要な栄養分を再吸収した後に、不要になったものを尿として排出しているんですが、ここに有害な物質が入ってくると機能が低下してしまいます。
この有害な物質というのは、可能性が指摘されている「プベルル酸」であっても別の物質でも腎機能は低下する恐れがあると、複数の医師が指摘しています。
「紅麹」サプリとの因果関係は、まだはっきりとは分かっていないんですが、腎臓に影響を与える何かがサプリを摂取することで起きてしまったことも考えられるわけです。
(若狭キャスター)専門家は「尿が泡立つ」、「普段と色が違う」など、気になる症状が現れた場合は、すぐ医療機関に相談するよう呼びかけています。

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