静岡県の川勝平太知事(75)が、1日に新しく入庁した県職員に訓示を行った際に、職業差別と受け取れる発言をしていたことが2日、分かった。
「静岡・川勝知事」「静岡県庁」は2日、インターネット上のトレンドワードになるなど、訓示の場での差別的な発言内容に批判の声が多く寄せられている。
ネット上に投稿されている動画によると、川勝氏は新入職員に対し「情理を尽くして、自分の正しいと思う信念を貫くことが大切」とした上で、「県庁は別の言葉で言うとシンクタンク。毎日毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたり、ものをつくったり、とかいうことと違って、基本的にみなさま方は頭脳、知性の高い方たち。それを磨く必要がある」などと発言している。
「(知性の)磨き方はいろいろある。知性を磨き、感性も豊かにしないといけない」「情理を尽くして、自分の正しいと思う信念を貫くことが大切」とも述べている。
X(旧ツイッター)でも「牛の世話」「職業差別」「静岡県民」などのワードが、次々にトレンドとなった。SNS上には、川勝知事の発言に対し「控えめに言って、多くの人の上に立つ者の言葉ではない」「農家に喧嘩うっとんな」「専門分野が違うだけで、どんな仕事でも知識が必要だと思うけど」「人間の言葉が分からない人間以外を相手にする仕事の方がよっぽど大変で知性高い人達だと思うけどね。こういう話しを聞いてるから役所は偉そうな人ばかりなのかと納得」「“公僕”の立場で何言っちゃってんの? 有権者バカにしてるよね」「令和でもこんなこと言っちゃうエライ人がいるんだ」など、厳しい声が相次いでいる。
川勝知事は、早大教授や静岡文化芸術大学長などを経て2009年7月の同知事選で初当選。当選4回。