静岡県の川勝知事辞意表明から一夜明け、県民から「無責任だ」など批判の声…苦情1000件近く

職業差別ともとれる発言で静岡県の川勝平太知事(75)が突如辞職を表明してから一夜明けた3日も、県民からは「無責任だ」などと批判の声が上がった。県によると、辞職表明が報じられた2日夕から県ホームページを通じて1000件近くの苦情が寄せられ、数え切れないほどの電話やメールが来ているという。静岡工区の着工を認めてこなかったリニア中央新幹線を巡って混乱も予想され、川勝知事の対応に波紋が広がっている。
川勝知事は3日午前10時40分頃、静岡市葵区の公舎を出る際に大勢の報道陣に囲まれると、「午後に会見をする」とだけ言って車に乗り込んだ。
浜松市中央区で塗装会社を営む男性(52)は「軽はずみな発言が多すぎるうえ、リニア問題を棚上げしたまま辞めるのは無責任だ」と話した。富士宮市で酪農業を営む男性(75)も「川勝知事の発言は職業差別。誰かのために仕事をしているのは公務員だって我々だって同じ。辞めたきゃ辞めればいい」と批判した。
川勝知事は2日に辞意表明する直前、立憲民主党県連顧問の渡辺周・元防衛副大臣に連絡し、後継を打診していた。渡辺氏は「慎重に検討する」と態度を明らかにしていないが、辞職の理由について川勝知事は「リニアの開業時期が延期され、一区切りがついた」と話したという。
リニア建設を巡っては、静岡工区の着工遅れを踏まえ、JR東海が2027年としてきた開業目標を断念する方針を示している。

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