千葉・市原市議会前議長の行為をセクハラと認定「議員辞職勧告」が適当と判断「公務として出席の会合でハラスメント非常に責任重い」

千葉県市原市議会の前議長によるセクハラ疑惑で、調査を進めていた市議会の審査会が前議長の行為をセクハラと認定したうえで、「非常に責任が重い」として「議員辞職勧告」が適当だとする報告書を公開しました。
市原市議会の永野喜光前議長をめぐっては女性市議が今年2月の祝賀会で、握手の手を離されなかったり、顔を撫でるなどのセクハラ被害を受けたと申し立てていました。
議会の政治倫理審査会が調査を進めてきましたが、永野前議長の行為をセクハラと認定し、「政治倫理基準」に違反したとする報告書を5日、公開しました。
報告書によりますと、握手について「女性市議は永野前議長に手を取られ、両手で握られた」と認定し、複数の目撃証言からも「通常の握手と言える長さではなかった」としています。
また、顔を撫でた点については女性市議が「真っ赤な顔で、にやにやしながら無言で手を伸ばしてきたので、触られないよう体を反らした」などと具体的な証言をしていることなどから、「永野前議長は手のひらで女性市議のあごを触った」と認定しました。
このほか、永野前議長は男性議員との会話の中で、「女性市議を口説いてやったよ」とそばにいた女性市議に聞こえる大きさの声で発言していたということです。
審査会は、「祝賀会に来賓として招待され、公務として出席していたにも関わらず、ハラスメント行為を行ったことは非常に責任が重い」と評価し、「議員辞職の勧告」が適当だとする意見を添えました。
今月2日取材に応じた永野前議長は、繰り返しセクハラ行為を否定したうえで、議員辞職勧告が出されれば「罪と罰の均衡を失した罰則」などと、辞職の考えはないと述べていました。
今後、議会で永野前議長に対する議員辞職の勧告を議決することになりますが、勧告にとどまり拘束力はないということです。

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