前田愛奈記者)
「うわ~いっぱいイワシがいます。下までたくさん泳いでいますね。これはすごい量です」。
10日午前10時ごろの石狩湾新港。海の中にはおびただしい数のイワシが泳いでいます。このイワシを求めて釣りを楽しむ人たちの姿も見られました。
釣りをしている人)
(Qきょういっぱいいます?)「いっぱい」。
(Q何匹釣りましたか?)「たぶん100匹ぐらいは」。
釣りをしている人)
(Q何にして食べる?)「いろいろ。煮たり」。
漁師)
「珍しいですね。見たことないですね。漁師にとっては迷惑な感じですね。」
(Qなぜ?)「狙っているのに網を入れているんですが、イワシがとれてその魚がとれなくなる」。
イワシの大群は石狩からさらに北の留萌管内にも…
鈴木麻友記者)
「増毛港にはイワシの大群が確認できます。青みがかった銀色、輝いています。えー、どこまで続いているんでしょうか。かなり広範囲でイワシの群れが確認できますよ」。
留萌市でも今月3日ごろから港で大量のイワシが確認され、釣り人たちが押し寄せているんです。
鈴木麻友記者)
「すごい入れて30秒も経ってないですけどすぐ釣れますね」。
名寄から)
(Qどうやって調理する?)「かば焼き、フライ、刺身」。
留萌市民)
「珍しい。いつもならニシン釣れるんだけど」。
鈴木麻友記者)
「イワシを釣っている人のすぐ近くには、死骸を回収している業者もいます。港の一部ではありますが、このようにまだまだ死骸は漂着していますね」。
留萌市によりますと、8日からイワシの回収作業を行っていて、これまでに1.4tもの死骸を処分したということです。
イワシを回収する業者)
「放っておいたら匂いすごいんじゃない?」。
イワシを回収する業者)
「大変ですね。やっぱり」。
道総研によりますと留萌の沿岸では現在水温が低いことから、イワシが弱って打ち上げられているのではないかということです。
日本海側で相次いで確認されている大量のイワシ。一体なぜイワシが大量発生しているのでしょうか?
北海道立総合研究機構・中央水産試験場 山口浩志研究主幹)
「マイワシは10℃以上の水温を好むと言われていまして、本来冬場の北海道にはいない魚なんですね。しかし今年、冬場の水温が高めで、本来は南に帰ってしまうはずなんですけれども、北海道周辺に残ってしまって、南に帰ることができなくて、居残っている魚がどうやら今、港に寄ったり、打ち上げられたりしている」。