2022年度に国内で排出された温室効果ガスの量が前の年度から2.5%減少し、過去最少を更新しました。節電や省エネの効果によって、工場や家庭での排出量が減少したことなどが影響したとみられています。
環境省によりますと、2022年度に国内で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスの量は前の年度から2.5パーセント減り、およそ11億3500万トンでした。
これは排出量の算定を始めた1990年度以降、最も少ない量です。
部門別の二酸化炭素の排出量は、▼工場などの産業部門で鉄鋼業の生産量が減少したことなどから前の年度からおよそ1970万トン減少し、▼家庭では冬が暖かく、暖房の需要が減ったことなどからおよそ220万トン減少しました。
ただ、▼自動車などの運輸部門では、新型コロナの影響が落ち着き、人の移動が増えたことなどから前の年度からおよそ720万トン増加しました。
政府は国内の温室効果ガスの排出量を2030年度に2013年度と比べて46%削減する目標を掲げていて、2022年度の時点で22.9%の削減となっています。
環境省は「目標の達成に向けて順調に削減が進んでいる」としています。