工藤幸長 タクシー運転手への傷害罪初公判

去年3月、天童市で、タクシーの運転手に暴行してけがをさせたとして傷害の罪に問われている25歳の元警察官の男の初公判が開かれ、男は起訴された内容を認めました。検察は懲役10か月を求刑しました。
元警視庁の警察官で天童市の会社員、工藤幸長被告(25)は去年3月、利用したタクシーの車内で40代の男性運転手に暴行し、全治およそ1週間のけがを負わせたとして、傷害の罪に問われています。警察は任意で捜査を進め、傷害の疑いで書類送検しましたが、検察は、先月、運転手の男性が適応障害と診断されたことなどを考慮して在宅起訴していました。25日、山形地方裁判所で開かれた初公判で、被告は「間違いありません」と述べて、起訴された内容を認めました。検察は「酒に酔った被告が、料金を支払うよう求められた際、運転手に覆いかぶさり暴力をふるった。身勝手で自己中心的な犯行で、被害者の精神的な被害は大きい」として、懲役10か月を求刑しました。一方、弁護側は「被告は十分に反省している」として、罰金刑か執行猶予のついた判決を求めました。最後に工藤被告は、「今後は酒は断つなど自分への甘さを捨てて、被害者が精神的な部分で1日でも早く回復できるよう一生懸命償いたい」と述べました。被害を受けた男性は当時、「殺されるかもしれない」と恐怖を感じたということで、裁判のあと、「酒に酔ったからといって、弱い立場の人間に対して暴力をふるうのは許せることではない」と話していました。審理は25日ですべて終わり、判決は今月31日に言い渡される予定です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする