熊本、大分両県で276人が犠牲となった熊本地震で、最初に震度7を観測した「前震」から14日で8年となった。
熊本県庁では県防災センター中庭にある祈念碑前で追悼式が営まれ、遺族20人を含む28人が参列して黙とうをささげた。蒲島郁夫知事は「大きな犠牲の上にある教訓を決して風化させることなく、県民が安心して幸せに暮らせる熊本を築いていく」と式辞を述べ、参列者は祈念碑に花を手向けた。
遺族の負担を考慮し、今回から代表あいさつは取りやめとなった。一方で、新型コロナウイルス禍で中止していた一般献花が再開された。
震度7を2度観測した同県 益城 町では、町役場前の震災記念公園に献花台が設けられ、訪れた人が手を合わせた。
熊本地震では、2016年4月14日夜と同16日未明に相次いで最大震度7の揺れに見舞われた。犠牲者のうち、避難の長期化で体調を崩すなどして命を落とす関連死が8割を占めた。