リニア、EV、移民問題を大義名分に「環境」と「人権」を人質にする人たち 不都合な真実示さず自説を主張、背後にある「本当の目的」とは

「環境問題」を大義名分に開業延期となったリニア中央新幹線と、「環境にやさしい」として推進される電気自動車(EV)。そして不法滞在や移民問題では「人権」が強調されている。これらを推進する人たちについて、国際投資アナリストの大原浩氏は「本当の目的があるのではないか」と指摘する。
静岡県の川勝平太知事が辞職願を提出した直接のきっかけは職業差別的な発言だったが、「リニア問題に区切りがついた」ことも理由に挙げている。
リニアに関する過去の経緯は色々あるが、川勝氏が静岡工区の着工許可を出さなかった大義名分は「大井川水系の水資源および南アルプスの自然環境保全」だった。
しかし、JR東海が3月29日、静岡工区の工事に着手できないことを理由に2027年の開業を断念すると発表した直後の辞職劇は、「本当の目的」が「リニア新幹線建設工事の妨害」にあったとの憶測を裏書きする。
リニアに否定的であれば、正々堂々と議論をすればよい。ところが「環境」という反論しにくい「口実」で、「本当の目的」を達成するという手法がとられたのではないか。
このような行為は川勝氏だけの問題ではない。筆者が「人権・環境全体主義者」と名付ける人々の多くに見られる傾向である。
世界規模でいえば、「EV化推進」が挙げられる。これも「環境」が大義名分にされているが、「本当の目的」はハイブリッド(HV)やガソリン車では日本勢に全く歯が立たない国々の政府とメーカーによる「日本車潰し」にあると思われる。
しかも、彼らが「クリーン」という電気の約7割は化石燃料で発電されている。製造工程などすべての過程を含めると、むしろEVの方が二酸化炭素(CO2)排出量が多いとも言われる。
こうした「不都合な真実」について科学的・論理的根拠を示さずに、自説を強硬に主張するのが「人権・環境全体主義者」の特徴だ。
それだけではない。バッテリーを搭載する関係でガソリン車よりも重くなる傾向にあるEVは道路を痛め、粉塵(ふんじん)をまき散らすから環境に悪い。車重の関係で交通事故も悲惨になることも懸念される。
要するに「環境に良い」というのは、走行中のEVの周辺に排ガスを出さないと言うだけのことであり、日本や世界の環境など、実は考えていないということだ。このような「視野の狭さ」も彼らの特徴だと思える。補助金で後押ししなければ売れないのが現状のEVだが、そのツケは結局、国民が税金として払うことになる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする