大阪の公立中学校のハンドボール部でも『丸刈りの強要』です。 関係者によりますと、大阪府豊中市立の中学校で2021年に2回、ハンドボール部の当時の顧問が約10人全ての部員に頭髪の丸刈りを強要したということです。顧問は一部の部員の生活態度が良くないことなどを理由に挙げて、連帯責任として全員に丸刈りを求めました。その一方で部員には「気合いを入れるため自発的に丸刈りにした」と周囲に説明するよう圧力をかけていました。 (関係者)「(Q理由に納得できますか?)全くできないですし、何の責任になっているのかわからないですね。(当時の部員は)思い悩んでいる感じだったので、すごく傷ついたのだなと思って、見ているのがつらかったですね」 市教委には他にも、顧問が部員に対して胸ぐらを掴んで引きずり倒すなどの暴行を加えた後に口止めしていた、という情報が寄せられています。 (関係者)「たぶん先生自身もおかしなことをしている自覚はあったのだと思うんです。だから部員に“親には言うな”とか“親を出してくるな”“親からクレームを入れさせるな”というのも常に言っていた」 関係者提供の部員同士の連絡用のLINEグループの画像では、なぜか『顧問の妻』がグループに参加していて、部員たちにこんなメッセージを送っていました。 (顧問の妻のメッセージ)「出ていってください。彼も試合に出られませんからね」 (顧問の妻のメッセージ)「サヨナラ」 塾のために練習を休んだり、LINEの返信が遅かったりした部員を排除するかのような発言。こうした状況で当事者が声をあげることは困難だったといいます。 (関係者)「子どもが人質みたいになっていると思うんです。ほとんどのお母さんたちは。言いたいけど、言ったら子どもが怒られる。なので言えなかったですね」 豊中市教育委員会は、一連の不適切な行為についてすでに調査を始めていて、今後は当時の学校関係者への聞き取りを行う方針です。 学校の部活動をめぐる行き過ぎた指導は後を絶ちません。今年4月には関西大学北陽高校のハンドボール部で40代の監督らが、ミスをした部員らに対して頭髪を丸刈りにするよう強要していたことが明らかになりました。強要が常態化していた疑いもあり、学校側が調査を進めています。