警察官などになりすまして佐賀県の高齢女性から現金をだまし取ろうとしたとして、警視庁は暴力団幹部の男ら2人を再逮捕しました。男らは、車で高速道路を走りながら電話をかける移動型の特殊詐欺グループのトップと指示役とみられています。
警視庁によりますと、再逮捕された指定暴力団・住吉会系暴力団幹部の表雅人容疑者(29)と無職の宮代祥平容疑者(30)は、去年5月、仲間と共謀して佐賀県の70代の女性に警察官などを装って「あなたに犯罪の嫌疑がかけられている。あなた名義の口座の現金が犯罪のお金かどうか調べなければいけない」などとウソの電話をかけ、現金51万円をだまし取ろうとした疑いがもたれています。
女性はウソを信じて銀行で現金を振り込みましたが、帰宅中のタクシーで不審に思い、タクシーの運転手に相談し、送金を止めたということです。
表容疑者は特殊詐欺グループのトップ、宮代容疑者は指示役とみられ、グループをめぐっては、これまでに24人が検挙されています。
表容疑者のグループは、車で高速道路を移動しながら詐欺の電話をかけるなどして2021年から去年にかけておよそ65件、被害総額1億3000万円の特殊詐欺に関わったとみられ、警視庁は全容解明を進めています。