自民、旧文通費の使途公開を検討 維新に歩み寄り法改正議論

自民党は、国会議員に月額100万円支給される「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)の使途を公開する方向で検討に入った。岸田文雄首相が党幹部に指示した。公開を強く主張してきた日本維新の会に歩み寄り、関連法改正に向けた議論を進める。公開する使途項目が焦点になる。自民内には慎重論も根強く、曲折が予想される。複数の関係者が1日、明らかにした。
旧文通費の使途公開を巡っては、維新を中心とする野党からの改革要求に対し自民はこれまで消極的で、議論が停滞していた。ただ派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて政治不信が深刻化する中、公明党や立憲民主党も公開に賛同。信頼回復に向けて自民も重い腰を上げざるを得なくなった格好だ。
首相指示は4月下旬の衆院3補選前に出された。早ければ今国会中の国会法、歳費法改正を視野に入れる。未使用分の国庫返納も「今後の協議事項」とし、野党側と折り合えるかどうかが課題となる。
旧文通費は「第2の給与」とも指摘され、私設秘書の給与や事務所経費に充てる議員もいるとされる。

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