逮捕の内縁夫、殺害された夫婦を「パパ、ママ」信頼寄せられる 那須2遺体、捜査は新局面

栃木県那須町で宝島龍太郎さん夫妻の遺体が見つかった事件は、事件を首謀したとみられる夫妻の娘の内縁の夫である関根誠端容疑者らが逮捕され、新たな局面に入った。夫妻を「パパ、ママ」と呼び、店の管理も任されていた関根容疑者。捜査本部は、本格的な動機の解明を進める。
地元の関係者らによると、宝島さん夫妻は10年近く前から東京・上野で飲食店を展開。新型コロナウイルス禍では、閉店した飲食店の居抜き物件に積極的に出店を重ね、目立つ存在だった。
「マネジャー」として夫妻の店を手伝っていたのが、6日に死体損壊容疑で逮捕された関根容疑者だ。腕にタトゥーを入れており周囲に威圧感を与えることもあったというが、近くの店舗の男性は、周辺の店といさかいを起こすこともあった夫妻に代わり、謝罪している姿が印象に残っているという。
宝島さんの店に納品していた業者は、関根容疑者について「見た目は怖いが、息子だと思っていた。営業の先陣を切っていた」と語る。業者が逮捕の約1週間前に電話した際、関根容疑者は「これからもちゃんとやっていく。よろしくお願いします」と話していたという。
今後の捜査の焦点は、事件に至るまでの背景の解明だ。夫妻と関根容疑者をよく知る30代の男性は、夫妻が関根容疑者を「副社長のように扱っていた。龍太郎さんと幸子さんも、最近の店舗は任せていると言っていた」と明かす。関根容疑者は夫妻を「パパ、ママ」と呼んでいたといい「うまく取り入っていた。継ぎたいんだろうなと思った」と語った。(前島沙紀、堀川玲、塚脇亮太)

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