5年越しの当選証書…元RAG FAIR奥村政佳参院議員は4月まで保育士 首相に「現場見て」

アカペラボーカルグループ「RAG FAIR」元メンバーで、参院議員に繰り上げ当選が決まった立憲民主党の奥村政佳氏(46)は13日、参院に初登院した。
2019年参院選比例代表に旧立憲民主党から出馬、当選した須藤元気氏が4月の衆院東京15区補選出馬で自動失職となったことを受け、旧立民の比例代表名簿に基づき、次々点だった奥村氏の繰り上げが決定した。
19年参院選から5年越しで当選証書を受け取った奥村氏は、国会内で報道陣の取材に応じた。「選挙が終わってすぐ(の初登院)ではなく、なかなか実感がわいてこなかったところも正直、あった」と、本音を漏らしつつ「緊張しておりますが、精いっぱい頑張りたい」と抱負を述べた。
奥村氏は、2012年に保育士の資格を取得し、音楽活動と並行して横浜市の保育所に勤務した経験もあり、子育て政策に精通。須藤氏の児童失職などで繰り上げ当選が現実になったが、今年4月中旬までは保育士としてシフトに入り、保育の現場で働いていたという。当面は保育の現場からは離れるが「現場感は大切。少しでも関われるタイミングがあれば、出たいなとは思う」と述べた。
その上で「政治の世界を見てきても、本当に現場感がない。保育園などに首相や大臣が視察に行っているが『本当の現場』を見てほしい。この大変な仕事で、今の待遇のままでいいのですかと。(機会があれば)僕はエプロンを着けて同行し、そう問えるような気持ちではいたい」と述べ、保育士の待遇改善などに向けて動く考えを示した。国会議員になることについて「自分自身の責任でいろいろなことに関わっていくことは、違う重みがある」とも話した。
「RAG FAIR」新旧メンバーや以前の所属事務所関係者からは応援のメッセージを受け取ったという。また、後半国会最大の焦点となっている、裏金問題を受けた政治資金規正法改正に向けた自民党の対応を問われると「歯切れが悪い。信頼されるまっとうな政治をする意味では、そこをきちんとしていくことが基本。反面教師と言うとおこがましいが、自分はクリーンに、胸を張って政治活動を行っていけるようにしたい」と口にした。
本来、繰り上げ対象の次点は元モーニング娘。メンバーの市井紗耶香(40)だったが、市井は当初から辞退方針を表明し、手続き上いったん繰り上げ当選で参院議員になったが即辞職。これを受け、奥村氏の繰り上げが決まった。

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